私に触れて、そして殺して
何かの物音に気がつき目を覚ました
汗をかいた身体は気持ちが悪い
髪の毛も額にぴたっと付いている
まだ怠い身体を起こすと
誰かが部屋にいることに気がついた
『…だれ?』
「り、凛子ちゃんっ、大丈夫?」
その声に気がついた
そういえば店長が来てくれていたんだ
離れていた店長が
私の身体を支えてくれる
『…何、していたんですか?』
どのくらい眠っていたのかわからない
でも、ずっていてくれたと思うと
申し訳なくなってしまう
が、私の言葉は
そう捉えてもらえなかったようで
店長の顔色が変わっていった
店長?と尋ねると
何か焦ったように
いや、違うんだ、と繰り返している