私に触れて、そして殺して


ここから出たい、という気持ちが強く
レンに疑われるところだった
焦りは禁物…

こんな状況でも希望は捨てない
どんなに人を愛していても
こんな犯罪まがいなことはダメだ


私がここにきて、何日経っているのだろうか
もしかしたら捜索願いが出ているかもしれない

でも誰が?
職場の人達?
それとも、実家の両親?


そんな淡い期待は
レンの言葉で打ち消された


数日後、私は生理になり
レンから支給されたナプキンを受け取った時だ
わたしが働いていたランジェリーショップの話を何気なく、聞いたのだ


「サラは辞めたことになってるよ。あの人が手回しして…。確か実家に帰って両親の介護をするとか、言っていたかな?」


両親の介護?
私の両親は介護が必要な身体ではない

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