私に触れて、そして殺して


レンにどうにかしてほしい、と
頼んだことがあった
でも、無理なお願いだと断られてしまった

何故?と疑問に思える
こんな姿を見て、何が楽しいのだろう
こんな恥ずかしい姿…
カメラの死角になるように
素早く処理をする

出来れば
パーテーションくらい置いてほしい



『こんなの見て、楽しい?』



ベッドにもどり
また三吉さんに語りかける
でも、何も返事は返ってこない



『私は…三吉さんと一緒に暮らしたい』



その言葉に嘘はない
たった数ヶ月だけど
三吉さんと暮らした日々は
本当に幸せで
このままずっと暮らせていけたら、と思った

あんな事件がなければ、と何度も悔やんだけど、あの事件が無ければ三吉さんと出会うこともなかっただろう

< 145 / 248 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop