私に触れて、そして殺して


私の中で何故か
三吉さんが仕向けたことと言う事実を
無かったことにしようとしている

三吉さんが私に好意を持たなければ
コンビニの店長も焚き付けられることもなかったのかもしれない


タツヤは…
あいつは自ら浮気をしたんだ
浮気するやつもだが
浮気された私にも非がある

もし、タツヤを許していたら
三吉さんが何かしら動いていたかもしれない



全てを理解しているはずなのに
三吉さんを許している自分がいて
また一緒に暮らしたい、と思っている



『…ひとりよがり、か…』


なんだか虚しくもなる
考えたら疲れたな、と
ベッドに身体を預け、目を閉じた

これも見られているかもしれない
そう思っても
どうどもいいや、と言う気持ちにもなる

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