私に触れて、そして殺して
「…なんのこと?」
三吉さんの監視が気になるのか
レンは昼間自分が言った言葉を
無かったことのように振る舞う
『レン…、』
私の言葉を聞く前に
レンは部屋を出て行ってしまった
静まり返った部屋
ビデオカメラが作動しているのがわかる
私もレンも
三吉さんの監視下だと思い知る
今はこれ以上、レンに詰め寄るのは
やめた方がよさそうな気がする
焦りは禁物だ
思ったことをすぐ行動するのは良くない
大人しく過ごそうと
用意された食事を摂り
何もする事がなく
ただベッドに座っている
シャワーは勝手に浴びれない日々
何する事なく、ただぼーっとしている
この時間が一番嫌いだ
レンがいる時間が
どれだけありがたいか…