私に触れて、そして殺して
眠たくないが
そろそろ寝ようかと思った時
ドアが開いた
レンかと思ったが
部屋に入ってきたのは三吉さんだ
「あいつに惚れたか?」
それは冷たい視線で
呆れたかのような言葉
何も答えずにいると
「他の女と一緒だな」
と、捨て台詞のように吐いて
部屋を出ようとする
他の女と一緒、
その言葉にムッとし
『自分勝手ね。自分のこと、話そうとしないくせに…。話してよ』
知ろうともしなかった、と言うのもあるが
三吉さんは自分の事を語ろうともしなかった
私達はどっちもどっちだ
それでも三吉さんは話してはくれなかった
結局、何も言わず部屋から出て行ってしまった
また三吉さんと話す機会が必ず訪れる
そう、思っていたが
私は三吉さんを甘く見てしまっていた