私に触れて、そして殺して


「ーーら、ーー、ーーサラ、」



声がする、
暖かいものに包まれてる
身体にチカラが入らない



『…うっ、』


身体を動かそうとすると
あちこちに激痛がはしる



「動いちゃだめだよ」



その声に目を開いた
にっこり笑ったレンの顔
レンの手が頬に触れたのがわかる


『…レン、わたし…』


「ごめん、こんな事になって…」



こんな事?
自分の状況が読み込めず
宙を仰ぎながら頭の中で思い出す



「…ううっ、」


聞きなれない声に気がつき
視線を動かすと
床に倒れこんでいる男が一人

少し離れたところに
仰向けに倒れている男がもう一人…
顔面血だらけなのがわかる


これは一体…と、同時に
自分に起こったことか蘇る

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