私に触れて、そして殺して


身体につけられた傷を確認すると
絆創膏やガーゼが当てられている
レンが処置してくれたのだろうか…



『レン…、三吉さん、は?』


「…知らない」


そう言って
私を優しく抱きしめた
知らない、じゃなく
知ってるけど言わないだけだろう


疲れた、と呟いた私に
レンは少し休んでと
小さな声で囁いた

レンに守られている安心感なのか
すぐに眠りにつく事ができた



次に目を覚ました時には
私を抱きしめていたレンも
床に倒れていた男二人もいなくなっていた

そして、
ずっと設置されていた
ビデオカメラ数台も無くなっている

私が眠っている間に
何があったのだろうか…
身体を起こすと
チェストの上に食事が用意されていた
ということは
レンが来たのだろう

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