私に触れて、そして殺して
用意された食事は冷たかった
トレイには食事とメモ紙が置かれていた
“食べたらシャワーを使って”
その文字がレンなのか
三吉さんなのかはわからない
いつも嵌められている手錠や鎖はなく
今は自由に部屋を歩ける
シャワーを使っていいと言われても
無数の切り傷があるため
少し躊躇してしまう
悩んだ挙句
タオルを濡らし身体を拭く事にした
ビデオカメラがなくなった分
辱めが多少なく、少し気分が楽だ
でも、いつ誰が来るかわからない
早々に済ませようとしたが
一つ一つの傷、
そして腕や首についた圧迫の跡に
手が止まってしまう
恐怖もあれば、安堵もある
そして
生きているんだという実感
あのまま死んでいたら
どうなっていたか…