私に触れて、そして殺して
でも、今はチャンスなんだ
これを逃したら話せなくなるかもしれない
『私は三吉さんを愛してます』
「嘘だ」
『嘘じゃありません。今だって三吉さんと一緒話したくて、一緒にいたくて…』
三吉さんは信じられないという顔
観念したのか、やっと立ち止まってくれた
それでも私が袖を掴んでいると
逃げないから、とボソッと呟いた
私はベッド
三吉さんは床に腰を下ろし
一定の距離を保ち、話し始めた
「…憎くないのか?」
憎い…?
その言葉に少し考えてしまった
憎いかと言われたら、確かに憎い
三吉さんが仕向けたことや
今までの事を思い出すと
悲しくて辛くなることばかり
今だって、この生活から抜け出したい