私に触れて、そして殺して
暴走と逃亡
サラ、と笑顔で部屋に入ってきたレン
一日中と言っていいほど
レンはこの部屋にくるようになった
「これ、似合うと思って」
そう言いながら取り出したのは
白いレースのワンピースだ
『可愛いね…、でも着る機会なんてないよ?』
そう言いながら
この数日、レンが私のために買ってきてくれた洋服がかけられているハンガーラックを見る
レンが買ってくれた服は
どれも私が選ばなさそうなものばかり
レンはそういう趣味なんだと理解した
「着る機会なんて、いくらでもあるよ」
そう言いながら、私の服を脱がしにかかる
はいはい、と慣れた気持ちになってしまう
数日前まで恥ずかしい気持ちがあったはずだが
レンの押しに負けたというか
諦めてしまったのだ