私に触れて、そして殺して


本当に三吉さんを残して
出ていっていいのだろうか、

そう思うが
三吉さんの必死さが伝わったのは事実
ドアノブに手をかけた回そうとした時
ドアノブは勝手に回り出した



「もしかして、逃げようとした?」



遅かった、
ドアノブを回したのは
部屋に戻ってきたレンだった


「サラに似合う服、また見つけちゃった」


そう言いながら
私の肩に腕を回し
ベッドの方へと連れていかれた

その様子を見ていた三吉さんは
ガックリした様子


何が起こるのかわからないまま
いつものように
レンは買ってきた洋服を私に着させた


「うん、うん。似合うな」


レンは笑顔で私を見て
そう思うだろ、と三吉さんにも聞いている
だが、三吉さんは
目を瞑ったまま下を向いている

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