私に触れて、そして殺して


レンは私をベッドに座らせ
私の髪をとかし始めた


ねえ、サラ


優しい声で話し始めるレン


「サラを見つけたのは、俺が先なんだよ?サラが働いていたサロンの客として…」


客?
その言葉にレンの顔を見るが
やはり全く覚えがない
そもそも私があのサロンに
1年も働いていない
それに、お客さんと接することなんて
殆どなく、いつも小間使い扱いだった


「何度か通って、次こそは声をかけようって思っていたら、サラはもういなかった。スタッフに聞いたら辞めたって言われたよ」


信じられないが
そうだったのか、と思う

三吉さんが私を見つけたのは
その後だとレンは話してくれた
どうやら、コンビニで働いてた時に
接客をしたらしい
それを知ったレンが私だと知り
とても驚いたと言う

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