私に触れて、そして殺して


レンはポンと三吉さんの肩に手を置いた
三吉さんはレンに厳しい目を向けるが
レンは余裕な表情


「あんたからサラを離せば、サラの心はあんたから離れる。俺はあんたの影ではなく、本当の意味でサラを支えていくんだ」


単純な話だが
私の気持ちを軽視しているように思い
聞いていてムッとしてしまう


『私は三吉さんだから、好きになったの』


そう口を挟むが
レンは私の言葉を無視し話を続けた


「だから、壊すことにしたんだ。あんたがサラを壊そうとしたように…ね」



壊す、という言葉に
三吉さんがあの時
何を壊そうとしたのかを思い出す
そして、同時に狂気を感じる

レンが壊す?
私を壊すという意味、なんだろうか

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