私に触れて、そして殺して


よくよく部屋を見ると
私の部屋ではない

天井は同じだが
明らかに男の部屋だ



『もしかして、ここは三好さんの部屋?』


「うん、悪いと思ったけど、福原さんの部屋よりはマシな気がして…」


遠慮がちに放った言葉で
無残な部屋を思い出した
あの部屋を見られたかと思うと
複雑な気持ちになる


どう答えていいかわからず
黙ってしまった私に
三吉さんは優しく声をかけて来た


「大丈夫。僕が片付けておくよ。だから福原さんは早く良くなることだけを考えて」


そう言って立ち上がった三吉さんは
キッチンへ向かい
すぐ戻ってきた



「まず、薬と水分補給だよ」


私の身体を労わるように触れ
薬を飲まし、水を与えてくれた

この人は…安全?
戸惑いと疑問が生まれたが
今は身体を休む事にした

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