私に触れて、そして殺して


目がさめると
部屋は静かだった


あ、自分の部屋じゃない


同じ天井だから
一瞬、自分の部屋だと思ってしまった
三吉さんは…?と
身体を起こし、見回す

幾分、身体が楽になった
これなら大丈夫だと思っていても
一人で自分の部屋にいる勇気はない


ベット傍に設置してあるテーブルに目がいく
ペットボトルと手軽に飲めるゼリー
そして見慣れた衣類が置いてあった


これは私の部屋着だ
何故ここに?と思ったが
三吉さんは私の部屋を片付くてくれると言ってくれたことを思い出した

まさか本当に片付けてくれたの?
衣類と一緒に下着も置いてあったが
下着は紙袋に入ってあり新品だ


なんて気配り、と思いながら
三吉さんの優しさにウルっとしてしまう

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