私に触れて、そして殺して


汗かいてるだろう、と
温かいお風呂を用意してくれた三吉さん
用意されていた部屋着を持ち
汗を流すよう言われた

薬のおかげか
歩いてもフラフラしない
それよりか、お腹が空いたとすら思う
回復している証拠だ


汗と一緒に汚れも落ちてくれないかと
身体を洗うチカラが強くなってしまう



トントン、と磨りガラスを叩く三吉さん
ビクッと身体が反応してしまう


「大丈夫?ちゃんと温まってね」


『…はい』


三吉さんはそれだけ言って
行ってしまった
もしかしたら開けられるかも、と
身体を屈めてしまった自分が恥ずかしい


心配をかけてばかり
隣人ってだけで
こんなにしてもらうのは
申し訳ない気持ちになる

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