私に触れて、そして殺して


「意外と綺麗にしてるのね」



それは
私をいじめていた先輩の声だった
何故、先輩が?

そう思いながらも
私は急いでリビングの隣の部屋の
寝室へと身を隠した


「今日は休みだったから、片付けた」


そう答えたのはタツヤ
ウソだ
片付けたのは、私
タツヤは起きてすぐ、行ってしまった


「へー。まさか彼女とか?」


「まさか、彼女がいたら誘わないよ」


タツヤの声と同時に先輩の
きゃ、という声と
ソファが軋む音がした


まさか、まさか…
これから何が起きるのか、
起きて欲しくない
でも現実は残酷だった

隣の部屋から聞こえるリップ音
タツヤの甘い声と
恥ずかしそうに善がる先輩の声


最悪だ

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