君といた物語
人の命なんてものはちっぽけで無責任だ

もし、僕がこの世に産まれていなかったら

その命の理由も無く、僕がいない世界で変わらず世界は廻る

もし、ここで僕が死んでしまったとしたら

悲しむ人など親以外浮かばない

もしかしたら親ですら悲しまないかもしれない

産まれて来たことすらも間違いだったのかもしれない

そうして世界は僕のいない世界で日常的に廻る

廻って廻って、誰かが居た事実なんてそんなものは儚くもろい

例えば有名人や偉大な人の死

それはそのとき世間では訃報として話題になり

偉人の死を悔やむかもしれない

しかし、その偉人もまた、時がたてば薄くなり

その偉人がいない世界が始まりそれに慣れ、変わらず廻る

人の命なんて無責任だ

偉人ですらこうなのだ

こんなにも小さい僕は必要なのか

でも、もし仮に僕が死んだとき側で悲しんでくれる人のが一人でもいたならば

それはきっとうれしい事だと思う

でも分からないから













僕は目が見えない










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