君といた物語
多分、産まれこのかた人に心を開くということを知らないみたいだ。





確かに良い人たちだし、会えて良かったとも思う。




でも僕は目が見えないから。他の人とは違うから。




僕と関わる人は同情するか、蔑むんだろうと勝手な想像で20年間生きてきた。




結局顔がわからないから。その人をしっかり見れないから。



相手は僕を見てる


僕は相手を見れない




これは恐怖心なんだと思う。



日本語で「顔色を伺う」という言葉がある。




その人がどういう気持ちになっているか




言葉ではなく顔の変化を見て、喜怒哀楽を感じる。





僕にはそれが出来ないから。



顔色を伺えないから。




深くまではいけない。当たり障りのない程度でしか伝えれない。







だから一歩が踏み出せない。恐いのだ。




極論すれば人が恐いのだ。



当たり障りないよう、傷つかないよう


上手く生きてきた。










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