あの日の私は、
着いた場所は岩海岸だ。
私は小さい頃からよくここに来る。
この大きな岩に座ってよくぼーっとしたりする。

昔は幼なじみとよく来た。
私の幼なじみの優人は、誰よりも優しくてお兄ちゃんみたいにしっかりしてて、いつも私の面倒を見てくれた。私より1つ年上のせいか、本当によく可愛がってくれた。
でも、優人は、サッカーが上手でだから、私が小学生になるのと同じくらいに、アメリカに家族で引っ越してしまった。
でも、いつ帰ってくるかは、分からなかった。
今も、まだ帰ってきていない。

「懐かしいなぁ」
「懐かしいなー」

突然、どこからか声がした。
振り返ってみると…

さっき、委員会に居た男の子だ。あの優しそうな…
男の子が私を見つめてくる。
綺麗な瞳が夕焼けに照らされて。
夕焼けに縁取られた黒い髪が透けて。
ふと、風が吹いた…
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