子犬男子に懐かれました
「ちょっと胸が痛い」
そう言ってやっとこちらに向けて顔を上げた男の子。
な、なんだ……この小動物感
い、犬?いや…子犬だ
この黒髪にゆるく くるんっ てなっている毛質がよりそう思える。
って、それより!
「む、胸が痛いって……それ大変じゃない!病院に行かないと」
「そんな酷いもんじゃないよ」
「え?」
言ってる意味がよく……分からん
すると、男の子は立ち上がり両手を広げた。
「ね、ほら俺元気っしょ? 」
「本当に平気なの?私、病気の少年見捨てた最悪な女とかにならない?」
「ぶっ、何それ!そんなんにはならないですよお姉ーさん」
立ち上がった男の子は私も結構身長ある方なのに、それをはるかに上回っていた。