子犬男子に懐かれました
STORY 6
と、歩いて来たものの…
壮介くんはきっと家にいるだろうし、今会いに行っても迷惑だ。
…困った。
そんな時だったーー、
「皐ちゃん」
……え、
そこには私の家の前に立っていた壮介くんの姿だった。
「何してんの、もしかしてずっとそこにいたの?」
「うん…だって皐ちゃんとちゃんと話したかったから」
そして壮介くんが私に近づき、肩に頭を乗せた。
「……寒かったー」
そっと腕を背中にまわすと、その背中はひんやりとしていた。
「バカじゃないの、こんな寒い中待ってるなんて…風邪引いたらどうすんの?」
「どうしようね、皐ちゃんのせい」
「もういい、早くこっち」
壮介くんの腕を引き、家に入れた。