子犬男子に懐かれました
「信じてついてきて。
俺は皐ちゃんが好きです。
付き合って下さい、大事にします」
目の前で右手を差し出す壮介くん。
なんか…よくテレビで見るお見合い大作戦の告白シーンみたい。
「なー、何笑ってんの?
早く返事聞かせて、俺よく考えたら花火大会から結構待った」
ふっ と微かな笑いを壮介くんは見逃さなかった。
「遅くなってごめんね。
あと、全部気持ちいいくらい話してくれてありがとう」
私はギュッ と差し出す壮介くんの手を握った。
「私も壮介くんが好きです」
すると、グイッとそのまま壮介くんの胸元へ引き寄せられる。
「わっ……!」
ぎゅーっと強く抱きしめられる。
「はぁー、やっと皐ちゃんが俺の彼女になったー」
「苦しい…」
「本当に好き」
耳元で聞く大好きな人の甘い囁きにどうにかなりそう……。