子犬男子に懐かれました
「壮介くん?」
「ごめん、皐ちゃんちょっとここで待ってて」
「うん?」
きょとん としている皐ちゃんを置いて俺は、ずっと奥にある柱に隠れている奴らに向かって歩く。
「………おい、バレバレ」
柱の裏には、クラスメイトの女子や和がいた。
「何してんの」
「わ、悪い壮介…その、どうしても彼女みたいって、こいつらが言うから尾行してきた」
こいつら とはクラスメイトの女子。
「な!和くんがリードして行こうぜ!って言ったんじゃんっ」
……だろうな。
「嘘つくな、和」
「バレたか………」
「皐ちゃんが気付いた」
「え?」
「俺の彼女舐めんなよ?
尾行に気付くんだぜ?凄いよな!」
俺は、ははは と笑う。
「ってことで、俺らのデート邪魔すんなよ!じゃーな!」