子犬男子に懐かれました
「行こうか、オススメのお店があるんだっ」
そう言う優也くんの後をついて行く。
「あっ、さっちゃん手」
「へ?」
私に向かってプラプラと左手を揺らす優也くん。
これって……手を繋ぐってこと?
「ご、ごめんっ、さすがに早すぎだよね…ごめんね」
「や、そんなに謝らなくてもいいよ」
「じゃあ……繋いじゃおっかな」
「は?」
そう言って ぎゅ っと私の右手を握る。
……やっぱりただの変態男なのかもしれない。
グイグイ引っ張られ、ついた先はオシャレなカフェだ。
「ここ、俺のダチが経営してる店なんだ。すごく美味いんだよ」
そう笑顔で言うものだから、本当に美味しいって事が分かった。