子犬男子に懐かれました
私は勢いよく、壮介くんの腕を掴み自分の元へと引き寄せる。
「おおっ、積極的だね皐ちゃん」
「バカなの?」
「いや?正常だけど?」
「いくらなんでも部屋はちょっとおかしくない?昨日みたいに公園とかさ」
さすがにいくらなんでも高校生でも男の子は男の子だ。
……男は、狼と香に教わった。
「大丈夫。俺何もしないから」
そう言われ、壮介くんの腕を掴んでいた手が緩んだ。
…私ってこんな簡単な女だったっけ?
壮介くんはノコノコと部屋に入り、ソファー座って呑気にテレビ見てるし。
なに簡単に部屋に入れてるのよ……
「ねぇねぇ皐ちゃん、これめっちゃおもろいよ!早く来て一緒に見ようよ」
ギャハハ と爆笑している。
……弟を持つとこんな感じ?
何か可愛く見えてきた。