子犬男子に懐かれました
私がそう言うと、子犬のような笑顔を向ける壮介くん。
……
私は立ち上がり、
くしゃ っと ふわふわな壮介くんの髪を可愛い子犬のように撫でた。
「え……皐ちゃん」
壮介くんなりに私を励まそうとしてくれたのが分かった。
相変わらず、分からない事だらけだけど……
「ありがとう。ほら、もう帰るよ」
「……」
「壮介くん?」
「皐ちゃんっ、送ってく」
ガキのくせに
でも
「お願いしようかな」
「え……どうしたの皐ちゃん…チョコに変な成分混じってたのかな…」
「なに言ってんの」
そう言って私は壮介くんの横に並んで歩いた。