毎日、休日。
〝肌が合う〟とは、こんなことを言うのかもしれない……。
健人と抱き合うとき、和香子は自分と健人とが融け合って、その境目がなくなるような感覚になった。
額に頬に絆創膏を貼りながら、和香子の隣で安らかな寝息を立てている健人の寝顔を見れば、愛しいとも思う……。
――だけど……、こうやって健人に流されて、こんなふうに生きてていいの……?
健人のペースに巻き込まれて、享楽的な生活をこれからも続けていくことに、和香子は一抹の不安を覚えてしまう。
いや、一抹ではない。
気づいたときはその程度だった感覚も、今では和香子の心の大きな部分を蝕む感覚になってしまっていた。