毎日、休日。
そして、夜が明けて、朝の明るい光が射し込む部屋の中で、和香子は思った。
――健人のためには、これでよかったのかもしれない……。
二人で一緒にいても、健人はどんどん〝ダメ〟になっていくばかりだった。その原因が和香子の方にあるのなら、和香子のいないところで生きていく方が、健人は幸せになれるのかもしれない。
きっと今ごろ、どこか和香子のいない場所で、健人は新しい道を歩き出している……。
そんなふうに思考を展開させて希望を見つけ、和香子は自分を立ち直らせた。
『健人のために……』
そう思っていないと、健人をなくした和香子の傷はあまりにも深すぎて、平静でいられる自分を見失ってしまいそうだった。