君に捧ぐは、王冠を賭けた愛。
「答えられないということは、やはり貴様スパイだな!
ドルツは何を企んでる?」

「だから、違うんです!」

「まだ言うか。
おいお前ら!絶対にこの女をここから出すな!
情報を吐かせる!必要とあらば処刑だな」

「はい!」

看守にそう告げると、地下を出ていった。
処刑…。
この世界では、私の命何てなんの価値もない。
私自身でも、自分の存在価値を示すことができない。

ガタガタと柵を掴むけど、びくともしない。

「おい!うるさいぞ!」

誰も助けに来てくれない。
< 39 / 173 >

この作品をシェア

pagetop