君に捧ぐは、王冠を賭けた愛。
「いや…。王国を守ってくれと頼んでいる以上、隠し通すのは無理な話だ。
必ず越えなければならない壁が立ちはだかっただけ。
大丈夫だ」
「隊長とのやり合いはカナトにとっては日常だからそんなに心配することじゃないよ。
ってなわけで、俺はこれを渡しそびれてるから、カナトから渡しなよ」
「え…。お前、散々からかっておいてこれかよ」
何の話をしてるんだろう。
言い合っている2人を眺めていると、カナトがチラチラとこちらを気にする様子を見せる。
「神楽弥…、これなんだけど。
リンタールの為に力を貸してもらうことになったら、動き回ることも多くなると思う。
だから、その…」
「素直に似合うよって言って渡せばいいのに」
「シンがいなければそう言ってるよ!」
渡された大きな箱を開けてみる。
そこには、青色のワンピースが入っていた。
広げて見てみると、民族衣装にも見える作りになってる。
スカートの裾には、花柄の刺繍が散りばめられている。
「わぁ、可愛い」
「気に入ってくれてよかった。
そこにシンがいなかったらもっと言葉を尽くすんだけどな」
「ふふ、充分だよ」
本当にこの王国の国民になったみたいだ。
ただ、明日このワンピースを着る頃には、きっとこんなウキウキはしていられないんだろう。
そろそろ私も、覚悟を決めなければいけない。
必ず越えなければならない壁が立ちはだかっただけ。
大丈夫だ」
「隊長とのやり合いはカナトにとっては日常だからそんなに心配することじゃないよ。
ってなわけで、俺はこれを渡しそびれてるから、カナトから渡しなよ」
「え…。お前、散々からかっておいてこれかよ」
何の話をしてるんだろう。
言い合っている2人を眺めていると、カナトがチラチラとこちらを気にする様子を見せる。
「神楽弥…、これなんだけど。
リンタールの為に力を貸してもらうことになったら、動き回ることも多くなると思う。
だから、その…」
「素直に似合うよって言って渡せばいいのに」
「シンがいなければそう言ってるよ!」
渡された大きな箱を開けてみる。
そこには、青色のワンピースが入っていた。
広げて見てみると、民族衣装にも見える作りになってる。
スカートの裾には、花柄の刺繍が散りばめられている。
「わぁ、可愛い」
「気に入ってくれてよかった。
そこにシンがいなかったらもっと言葉を尽くすんだけどな」
「ふふ、充分だよ」
本当にこの王国の国民になったみたいだ。
ただ、明日このワンピースを着る頃には、きっとこんなウキウキはしていられないんだろう。
そろそろ私も、覚悟を決めなければいけない。