君に捧ぐは、王冠を賭けた愛。
しかし、走り出した瞬間に誰かに思い切りぶつかった。

「うわっ…、ごめんなさい」

痛っ。

顔をあげると、そこにはカナトが立っていた。

どうしてカナトがここに!?

表情からは、何も読み取れない…。

戻るの遅すぎた、かな。
これは、怒らせてるかも。

「あ、あのね、カナト…」

「ごめん!」

「えぇ?」

急に頭を下げられた。
びっくりして、戸惑って、オロオロするばかり。
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