音を紡ぐ
「うん。治療してもらったから。・・・・ごめんね。でも、ありがとう。」


私がそう言うと斗季と樹哉は力が抜けたようにしゃがみ込んだ。


「あぁーーーーー。心配したのに普通に座ってるしさーーーーーー。びっくりした。」


「せやな。有紗にはびっくりさせられっぱなしや。」


「ごめんね。でも、ほら、安静にしてれば大丈夫だから。」


そう言うとまた病室の扉が開く。


「有紗ーーー!!大丈夫!?って、あれ?」


「普通に、いるね。」


朱里と昴が騒いで入ってきた。


「ごめんね。大丈夫だから。」


私がそう言うと朱里は泣いてしまった。


あぁ、また悲しませてしまった。


でも、病気はどうすることも出来ないし。


「まぁ、良かったよ。大事に至らなくて。」


「当分ベッドからは出れないけどね。」


私がそう言うと斗季が私のところに来て、手を握った。


「絶対抜け出さないでね。安静にしてること!!」


「はい、分かってます。」


私がそう言うとみんなまた学校に戻った。


今単位を落とすと大変だからね。


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