音を紡ぐ
有紗は真っ直ぐで素直で思ってることが全部顔に出る。


でも、有紗には何か話せない秘密があるんじゃないかなって思った。


俺が夢のことを有紗に話した時、悲しい顔をしてたから。


俺が有紗に夢のことを話しても、有紗は俺に自分の夢を話してくれなかった。


ないって言ったけど、隠してるんじゃないかって直感で思った。


何を抱えて、話せないのか。


俺は有紗から話して欲しかったから、深くは聞かなかった。


有紗が話してくれた時、俺が有紗の中で親しい存在になるんじゃないかって思ったから。


それから、昴と樹哉とも仲良くなって、5人でいることが増えた。


放課後になるとみんなで有紗に会いに行ったりした。


有紗は俺達が来るとずっと笑っている。


ふざけて有紗の髪を三つ編みにして、クリップでとめたりイタズラをすると、
< 76 / 203 >

この作品をシェア

pagetop