甘い罠
問題になっていることを全部話した



「あー、そういうこと」


『お願い!あんたしかいないの』



「しょーがないなぁ・・・いいよ。その代わり」



一歩あたしに寄って顔をあげられた




「ご褒美・・・頂戴?」




そういって、あたしを見る拓磨の目はなんだか怖かった




『ごッ・・ご褒美?・・・何がほしいの?』



クスっと笑って拓磨はくるっと反対を向いた


「まだ言わないよ。いずれ・・・ね」







何をたたくらんでいるのか全くわからなかった



それに考えたくもなかった




文化祭成功が何より一番大切だったから







< 129 / 221 >

この作品をシェア

pagetop