俺様社長と強引で甘々な結婚
私が、それならちゃんと社長のご両親が帰国して、

結婚のご挨拶をしてから籍を入れる方がいいと提案したけれど、いつになるかわからないから待っていられないと言われてしまった。


そして、お互いが結婚をしたいという気持ちが高まっている今だからこそ、すぐにでも籍を入れたいという社長の強引さもあり、


私もその気持ちは同じだということで、ご両親には改めてご挨拶させていただくということで、先に籍だけ入れることにした。



「お願いします」


役所で婚姻届を提出した。「おめでとうございます」の声がなんだか嬉しくて照れくさい。


私、社長と夫婦になったんだ。


「よし、さっさと帰って、今日は新婚初夜だな」

「もうっ、そんなこと言わないでください!」

「いいだろ。それに一応、一つ屋根の下に住んでるのに、籍入れるまでは我慢したんだ」

二人で手を繋いで、駐車場に戻ってくると、車に乗り込んだ途端に、社長が発した言葉がそれ。


確かにプロポーズされてからすぐに、社長の家に引っ越し、一緒に住むようになった。


でもそう言う関係になるのは籍を入れるまでは、我慢してもらっていた。


だから社長が言うのもわからなくないけれど、せっかく籍を入れたのに第一声がそれって、ムードも何もない。



やっぱり籍を入れて、夫婦になったわけだし、何かもう少しドキドキするシチュエーションや言葉に期待したくなるのが乙女心。
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