俺様社長と強引で甘々な結婚
それにしても春馬さんと呼ぶことはとても抵抗があった。
結婚したとはいえ、ずっと社長だったわけだし

でも、呼べないと必ずペナルティとして、見えないところにキスマークを付けられた。

『ペナルティがあったほうがすぐ言えるようになるだろ?優しいな、俺』

好きな人と結婚できたとはいえ、社長の知らないところばかり。

一体どれだけの人がこの人にこんな風に甘やかされたり、愛されたりしたのだろうと不安になることもあったけれど、今の妻は私だと言い聞かせるようになると自然と名前も呼べるようになってきた。

そして、籍を入れて一か月後、ある一人の人物から結婚のお祝いをしたいから会いたいと連絡があった。私の憧れのいとこから。
でも、まさかその連絡が波乱を巻き起こすことになることになるとは、このとき私は思いもしていなかった。

「あの、来週なんですけど、私のいとこが京都からお祝いに来たいと言っていて、春馬さんにもお会いしたいと言ってるんですが」

「いとこ?ああ別にいいぜ。わざわざ京都から来るんなら観光もしれやれよ。仕事なら有給やるからさ」

「そんなこと言って、私が休んだら誰が春馬さんの叱咤するんですか?野放しになっちゃうでしょ」

「野放しって、まあそうだな。お前がいねえとつい仕事しちまうかもな。ってかそんなとこにいつまで突っ立ってんだよ。待ってんだから早く来いよ」

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