俺様社長と強引で甘々な結婚
「霜月、これやり直し。もっといいのお前なら作れる!そこの二日酔い女にアドバイス聞いてみろ」


翌日、昨日飲め飲めと散々飲まされた私は頭が割れそうなほどの二日酔いに悩まされていた。
かたや社長はというと、当然運転手のため、一滴も飲んでいない。

ええー。確かに飲め、飲めと勧められるがままに飲んだ私が悪いですよ。

自業自得だと言い聞かせ、仕事をしていたら、ふと感じた視線。目線を上げると社長とパッと目が合った。

『ばーか』

口パクではっきりとそう言った社長は、意地悪そうに笑ってスタスタと社長室に戻っていった。

「本当、社長ってカッコいいですよねー」


そう言うのは、隣の席に座る霜月野々葉(しもつきののは)ちゃん。ウェブデザイナーで二十三歳の彼女は、私より半年後輩。


見た感じは可愛らしい女子力の高い女子。ついこの前も美容院でパーマを当てたと言ってミルクティブラウンの髪をふわふわさせている。


そんな彼女、最初から社長のファンらしくカッコいいを連発。それでも惹かれるのはダメ男らしく、あくまでも社長に対しての感情は、芸能人へのファン感情だとか。


まぁ顔だけならそこらへんの俳優よりカッコいいとは思うけど、仕事しないし、挙句、セクハラ発言。


でも、ファン感情だと言われ、ホッとしたのはここだけの話。


「理央さん、羨ましいですよー!ののなんて業務のこと以外話しかけても全然相手にされないんですよ」


「相手にされないって。セクハラ発言しか言ってないよ、あの人!私この間、なんて言われたと思う?子供服も需要ありそうだから、お前、ランドセル背負って小学校で調査してこいって言われたんだよ」


「ぶふっ」


「ちょっと、関ちゃん今笑ったでしょ?」
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