俺様社長と強引で甘々な結婚
久しぶりに帰国することになったし、話したいことも積もるほどあるからと、ご両親を自宅でお迎えすることにした。
料理なんて春馬さんのご両親にいきなり披露できるほど、プロ並でもなければ好きでもない。
それなのに、いきなりそんな高いハードルなんてと頭を抱えていた私に、春馬さんは、
「冬は鍋さえしてればいいんだよ。適当に具材買って切って煮込めば誰でも喜ぶし、俺の両親もどうせ高いものは食い飽きてるだろうから鍋でいい」
なんて軽く言ってまさかの献立はお鍋になった。せめてものおもてなしと具材は豪華にカニやエビなどを買ったけれど、本当にお鍋なんかでいいのかな?
結局、お鍋で迎えることになった当日。私たちは有給で朝からお休みをいただいていた。
それなのに、私は朝から緊張でお腹が痛くて仕方がなかった。こんなに緊張するのは、合格発表以来かもしれない。
「あっ、連絡きた。もう近くまで来てるからすぐ来るけど、大丈夫か?」
「大丈夫です」
大丈夫、大丈夫。失敗さえしなければいい。嫌われないように頑張ればいい。
何度も掌に『人』という漢字を書いて、飲み込んでいると玄関のチャイムが鳴った。
料理なんて春馬さんのご両親にいきなり披露できるほど、プロ並でもなければ好きでもない。
それなのに、いきなりそんな高いハードルなんてと頭を抱えていた私に、春馬さんは、
「冬は鍋さえしてればいいんだよ。適当に具材買って切って煮込めば誰でも喜ぶし、俺の両親もどうせ高いものは食い飽きてるだろうから鍋でいい」
なんて軽く言ってまさかの献立はお鍋になった。せめてものおもてなしと具材は豪華にカニやエビなどを買ったけれど、本当にお鍋なんかでいいのかな?
結局、お鍋で迎えることになった当日。私たちは有給で朝からお休みをいただいていた。
それなのに、私は朝から緊張でお腹が痛くて仕方がなかった。こんなに緊張するのは、合格発表以来かもしれない。
「あっ、連絡きた。もう近くまで来てるからすぐ来るけど、大丈夫か?」
「大丈夫です」
大丈夫、大丈夫。失敗さえしなければいい。嫌われないように頑張ればいい。
何度も掌に『人』という漢字を書いて、飲み込んでいると玄関のチャイムが鳴った。