俺様社長と強引で甘々な結婚
私たちの結婚式は来年の五月に決まった。本当なら大体一年くらい余裕を見て、計画を立てるものだと思うけれど、春馬さんはもう親に会ったし、すぐにでもしたいと。


「ダメよ。理央ちゃんの着るドレスは私がデザインするんだから。本当ならもっとゆっくり作りたいけれど、五月で妥協してあげるからそれまで我慢しなさい」


とお義母さんに言われた春馬さんは渋々了解してくれた。

私のドレスをトップデザイナーのKANAEがオーダーメイドで作ってくれるなんで、究極の贅沢すぎる。バチが当たらないかと不安になった。



春馬さんのお父さんはどちらかというと寡黙で世界のトップブランドを背負って立っているという圧力を感じた。


それでもお母さんと同じ優しさや温かさに溢れている人で春馬さんは素敵なご両親に育てられたんだなと改めて思った。



みんなで揃って用意していたお鍋をつつく。最初はせっかく帰国してきてくださったのに、お鍋でおもてなしなんてと思ったけれど、もしかしたら春馬さんがご両親とお鍋を食べたかったのかもしれない。


すごく嬉しそうな表情を浮かべていたから。



そして、お鍋もシメの雑炊を残すだけになった頃。お義母さんが私たちに話したいことがあると切り出した。
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