スーパーアイドル拾いました!
 柚奈は目を覚ますと、着替えを取に寝室へ入った。

 ベッドへ目をやると、海斗はまだ眠っていて、柚奈が部屋に入って来た事には気付かないようだ。

 優しい寝息と共に、布団の上からも海斗の肩が揺れているのがわかる。


 整った目鼻立ちに、長いまつ毛の寝顔が柚奈をドキッとさせたと同時に、海斗がまだ居た事にほっとしていた。


 海斗に触れてもいいものか悩んだたが、柚奈はそっと海斗の額に手を当てた。

 熱は下がったようで、ほっと胸を撫でおろした。

 そうは言っても、熱が高くなれば病院に連れて行かない訳にはいかなくなる。




 柚奈は朝食と弁当の準備をしながら、真を起した。
 いつもの通り、三回目の柚奈のイライラした声に、やっと起き出したようだ。


「おはよう」

 ダイニングのテーブルに座った真に言った。」


「おはよう……  海斗は?」


「まだ寝ているわ……」


「ふーん」

 やはり、真も気になっているようだ……




 柚奈は、テーブルに海斗の分の食事を用意すると、メモを置いた。


『おはよう。良かったら食べて下さい。冷蔵庫に入っているもの好きに使って下さい。出かけるようなら、鍵をお願いします。 柚奈』



 柚奈はメモと一緒に合鍵を置くと、仕事へと向かった。
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