危険なアイツと同居生活【番外編】
きっと、結婚の挨拶と勘違いしているんだ。
そりゃ、あたしだって結婚の挨拶だったらすごく嬉しいけど……
でも、同棲させてくださいなんて言ったら、お父さんはやっぱり怒るだろう。
順序を考えろなんて言うだろうと思った。
お父さんはそんな調子なのだが、
「あら、蒼君。
挨拶なんてしなくてもいいのよ」
お母さんはピンク色だ。
真っ赤な顔で蒼に言う。
「だって蒼君は、私たちの子供みたいなものだもん」
なんでそうなる?
まだ、結婚もしていないのに。
そんなお母さんに、ありがとうございますと蒼は頭を下げた。