危険なアイツと同居生活【番外編】
そんなあたしとは裏腹に、部屋の中が静かになる。
まるで、時が止まったような気まずい沈黙だ。
そんな沈黙で、現実に引き戻されるあたし。
お父さん、もしかしてまた怒鳴るのかな。
一秒が永遠に思えた。
このまま時が止まってしまうのかとさえ思えた。
お母さんがまぁと言って……
「そうか」
お父さんは静かに言葉を発する。
まるで、怒りの導火線に火でもついたようなその言葉。
どんな爆発が来るのだろう、あたしは身構えたが……
「一緒に暮らすと言うが……
蒼君は、唯をどうするつもりだ」
どうするつもりって……
露骨にお父さんを睨むあたし。
お父さんは、そんなあたしには気付かないふりをする。
そして……蒼はゆっくりと口を開いた。