危険なアイツと同居生活【番外編】




そんな様子を離れて見守る芽衣。

はじめはモテモテのハルを心配していたが、もう慣れてしまったようだ。

慣れって怖い。

ハルの様子なんて特に気にせず、あたしたちに話しかける。





「蒼君は走り切れそうなの?

あたし、ハルは怪しいと思うんだよね。

最近のハルは、読者モデルばっかりやってるから」




その話に笑ってしまう。

そんな芽衣に、蒼は言った。





「俺も怪しいかなぁ。

でも、ライブやボーカルのトレーニングのために、よく走りこんでたし。

今回もランニング頑張ってきたから、ハルには負けないよぉ!」





そうなのだ。

蒼は今回のマラソンに向けてはもちろん、普段から体力作りのために走っていた。

だから、あの大舞台で何曲も歌い切ることが出来たのだ。

そんな蒼だから、今回も容易く走りきってしまうと思っていた。



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