危険なアイツと同居生活【番外編】
家に帰り暖房をつける。
そして、キッチンに立って急いで鍋の材料を切った。
そんなあたしの横に立ち、
「唯ちゃん、料理上手になったよねぇ」
なんて言う蒼。
今日は鍋で、食材を切るだけなのに。
だけど、そんなことを言われると嬉しくなってしまう。
あたしの料理を美味しい美味しいと食べてくれると、作りがいがあるんだ。
「俺も料理頑張りたいんだけど、どれだけ頑張ってもダメみたいでさぁ」
蒼はあたしの隣で言う。
「結局、家事は唯ちゃんに頼ってしまうんだよね。
ごめんね」
その気持ちだけで嬉しい。
それに、喜んでくれるなら家事くらいするよ。
だって、蒼は今まで全力でFに取り組んできて、家事をする暇なんてなかったんだから!