危険なアイツと同居生活【番外編】
綺麗に掃除していた部屋の床には、ケーキのかけらが散らばっている。
そして……
あたしの前に立っている蒼は、顔や服にべっとりチョコレートクリームを付けていて。
そして、あたしの視界もなんだか茶色に染まっている。
「ごっ……ごめん」
呆然としつつ、蒼に付いたチョコレートクリームを吹き取る。
だけど、チョコレートクリームは頑固で、茶色く伸びるばかりだ。
「あぁ……蒼の服もぐしゃぐしゃだよ……」
謝っても済まされないよね。
あたし、なんてことしたんだろう。
最低なバレンタインデーだよ!