危険なアイツと同居生活【番外編】
そんな中……
「のろのろするな!」
罵声が響き渡る。
あたしは芽衣と顔を見合わせて、思わず飛び上がった。
声のする方を見ると……
なんと、ハルと蒼が二人で大きな荷物を運んでいて。
近くのスタッフが、
「やる気がないなら帰れ!」
なんてまくし立てている。
そして、少しでも機材を雑に置こうものなら、胸ぐらを掴まれて
「てめぇ!ふざけんな!!」
なんて怒鳴られる。
恐ろしい……
こんな世界があるなんて。
蒼もハルも恐縮しきってしまって、青ざめた顔でせっせと機材の運搬をしていた。