危険なアイツと同居生活【番外編】
そんな会話をしている二人の前の扉が開き、イカツイ男性が顔を出す。
昼間、蒼たちを怒鳴り飛ばしていた音響スタッフだ。
蒼とハルはびっくりして姿勢を正し……
あたしたちまで背筋を伸ばしてしまう。
そんなあたしたちを、彼はぐるっと見回した。
居心地が悪い。
最後の最後まで怒鳴られて終わるのか。
だけど……
男性の視線は、蒼に注がれて。
「え!?」
素っ頓狂な声をあげる。
「まさか……碧さん?」
しーん……
あたしたちの間に沈黙が舞い降りた。
そして、なんだか酷くドキドキした。
蒼はなんて言うのだろう。
碧じゃないって言うのかな。
それとも……