危険なアイツと同居生活【番外編】
「もう、四年生だよね。
無事に進級出来たのも奇跡だよ」
しみじみと蒼は言う。
「蒼は大変だったもんね。
Fのツアーもあったり、新曲やテレビ出演もあったり」
そんなあたしの言葉に頷く蒼。
「あの頃は大変だったよ。
有名になればなるだけ、求められるものも大きくなる。
俺、正直疲れていたんだと思う。
キャパオーバーだったんだ」
「うん」
「だからこうやって、Fから離れることは大切なんだ。
ヒートアップした頭を、ようやく冷やせる気がするよ」